フラップレスインプラント手術とは、歯茎を切開せずにインプラントを埋め込む手術方法です。
従来のインプラント手術では、歯茎を切開して顎の骨を露出させてインプラントを埋め込んでいましたが、フラップレスインプラント手術では、歯茎に小さな穴を開けるだけでインプラントを埋め込むことができます。
具体的な手順
- 診査・診断: CT撮影などを行い、顎の骨の状態や神経の位置などを詳しく調べ、手術の計画を立てます。
- サージカルガイドの作製: CTデータなどを元に、インプラントを正確に埋め込むためのサージカルガイドを作製します。
- 麻酔: 局所麻酔を行います。
- 歯肉パンチ: サージカルガイドを装着し、歯肉パンチでインプラントを埋め込む部分の歯茎に小さな穴を開けます。
- インプラント埋入: 専用のドリルで顎の骨に穴を開け、インプラントを埋め込みます。
- ヒーリングキャップ装着: インプラント体の上部に、歯肉が治癒するまでの間、保護するためのヒーリングキャップを装着します。
メリット
- 低侵襲: 歯茎を切開しないため、出血や腫れ、痛みが少ない。
- 術後の回復が早い: 傷口が小さいため、治癒が早く、日常生活への復帰もスムーズ。
- 手術時間の短縮: 切開や縫合の必要がないため、手術時間が短縮できる。
- 審美性: 歯茎の切開範囲が最小限なので、術後の傷跡が目立ちにくい。
デメリット
- 適応症例が限られる: 顎の骨の量や質、神経の位置などによっては、フラップレスインプラント手術ができない場合があります。
- 視認性が低い: 切開しないため、手術中の視認性が低く、高度な技術と経験が必要となります。
フラップレスインプラントは痛くない？
フラップレスインプラントは、従来のインプラント手術に比べて痛みが少ないと言われています。
その理由は、歯茎を切開しないからです。
従来のインプラント手術では、歯茎を切開して顎の骨を露出させる必要がありました。 この切開や縫合が、術後の痛みや腫れの主な原因となっていました。
一方、フラップレスインプラント手術では、歯茎を切開せずに、小さな穴を開けるだけでインプラントを埋め込みます。 そのため、出血や腫れ、痛みが大幅に軽減されます。
多くの患者さんが、フラップレスインプラント手術後の痛みはほとんどなく、市販の鎮痛剤で十分に対応できたと報告しています。
ただし、全く痛みが無いわけではありません。 個人差はありますが、手術後数日は軽い痛みや違和感を感じる場合もあります。
また、手術中の痛みを抑えるために、局所麻酔を行います。 麻酔が効いている間は痛みを感じることはありません。
フラップレスインプラント手術は、痛みに不安がある方にとって、より安心できる治療法と言えるでしょう。
しかし、痛みの感じ方には個人差があります。 もし、痛みに対して強い不安がある場合は、事前に歯科医師に相談することをおすすめします。